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時間とともに値段も変わる!?子どもと一緒に物の値段の仕組みを学ぼう!

時間とともに値段も変わる⁉

子どもの誕生日だからちょっと奮発して買ったゲーム機が、しばらくすると値段が下がっていてガッカリする…そんな経験はありませんか。買う物は同じなのに、買う時期によって値段が変わってしまうのは不思議ですよね。

そこで今回は、物の値段の決まり方について解説していきます。物の値段の決まり方は経済知識の基本のため、お金の勉強をする上で是非理解していきたい部分です。

また、時間とともに値段が変わるという事実を子どもに教えてあげることで、子どもがお金の仕組みに好奇心を持って観察することのきっかけにもなります。

子どもに自信をもってお金の教育をしてあげられるように、丁寧に解説していきますね。

物の値段の決まり方~需要と供給~

(1)基本は需要と供給のバランス

物の値段は、基本的に需要と供給のバランスで決まります。

需要とは、人や企業が商品やサービスを購入しようとすること。供給とは、商店や企業が商品やサービスを提供しようとすることです。需要と供給がつりあった地点が物が売れる値段となり、この価格を均衡価格といいます。

例えば、30,000円のゲーム機が100個あって、欲しい人が1,000人いた場合は物の値段は上がります。最近では新型コロナウイルス感染予防のためマスクが足りず、異常な高額になっていたことを考えると想像しやすいでしょう。

逆に30,000万円のゲーム機が100個あって、欲しい人が10人しかいない場合は、値段が下がることになります。

(2)バーゲンやセールが行われる理由

前の項目で解説したように、商品やサービスが大量にあるのに欲しいと思う人が少ない場合は、物の値段が下がります。しかし在庫を抱えたままより、安くても商品が売れた方が利益になるため、商店や企業はバーゲンやタイムセールを行います。

他にもバーゲンやタイムセールを行うと

・在庫を処分できるため、商品の管理費が掛からなくなる
・客を集めることができる
・バーゲンやタイムセールの対象商品以外の物を売る機会が増える

というメリットがあります。

インフレーションとデフレーション

前の項目では、物の値段は基本的に需要と供給のバランスで決まることを解説しました。

このように一つ一つの商品について値段が上下するのではなく、物やサービスが全体的に上がったり下がったりすることをインフレーション・デフレーションといいます。

順番に見ていきましょう。

(1)インフレーション

インフレーション(インフレ)とは、商品やサービスが足りないため物価が上がり、お金の価値が下がることをいいます。

例えば昔は100円で買えた缶コーヒーが、今では130円位になっていることはインフレーションの表れであると言えます。一般的にはインフレの時は景気が良くなると言われています。

なぜなら企業の売上げが伸びる事で業績が上がり、社員の給料が増え、給料アップにより商品やサービスの購買意欲が上がり、更に企業の売上が増える…というサイクルが生まれるからです。

しかし、例えば今日100円で買った缶コーヒーが、明日には1,000円・明後日には10,000円になるという状態になってしまえば話は変わります。

短期間で急激に物の値段が上がる現象をハイパーインフレーションと言います。ハイパーインフレーションになるとお金が紙切れ同然になってしまうため、物の調達が困難になり、とても景気が良いとは言えない状態になります。

(2)デフレーション

デフレーション(デフレ)とは、インフレーションとは逆に商品やサービスの価値が下がり、お金の価値が上がることをいいます。日本では、しばらくデフレーションの状態が続いてると言われていました。

デフレーションが続くと不景気になりやすいといわれています。なぜなら、企業の利益が上がらないため売上や給与も下がってしまい、雇用も不安定になります。そして結果的に購買力も下がってしまい、更に企業の利益が下がるというサイクルになってしまうからです。

また、同じ「100万円」でもデフレの時は現金の価値が高いため、借金している人も困難に陥りやすい状況といえます。

子どもに伝えるときの具体例

ここまで、物の値段の決まり方のしくみや、インフレーション・デフレーションについて解説してきました。

この項目では、子どもに物の値段の決まり方の仕組みに気が付かせる具体例を紹介します。

(1)物の値段が変わっている場面を実際に見る

子どもの好奇心を育てるためには、子どもが自然と好奇心を持てるような環境を作ることが大切です。したがって、物の値段が変わっている所を具体的に見せてあげると良いでしょう。

例えばスーパーに買い物に行ったときに

「キャベツの値段が上がってるね。なんでだと思う?」

などと子どもにクイズ形式で質問してみましょう。

「なんで?」と子どもが思うことで、好奇心が刺激されていきます。

(2)家族が好奇心をもって調べている所を見せる

親が子どもを図書館や劇場、科学館などによく連れていった場合、その家庭の子どもはそうでない家庭の子どもより学力が高い傾向にあるという調査結果があります。

保護者に対する調査:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research (nier.go.jp)

17hogosha_factorial_experiment.pdf (nier.go.jp)

この結果は好奇心旺盛な親が、子どもを知的好奇心を刺激される場所に連れていくことで、その経験がのちの学習習慣につながるということを示していると考えられます。

つまり、家族が好奇心を持って子どもと一緒に取り組むことで、子どもの好奇心がぐんぐん伸びていくということです。

「今、バターの値段が上がっているのはどうしてなんだろう」

「一時は品薄だったマスクは国内の生産能力が追いついてマスク不足が解消されたからマスクの値段が落ちてきたんだね」

など、家族がお金の仕組みに好奇心を持って調べている所を子どもに見せることで、子どもの興味や関心も自然と育っていきます。

■マスクの物価指数(月次)前年同月比較

※2015年を1とした場合の前月比データ
参考:総務省 消費者物価指数(CPI)

お金の仕組みは子どもの好奇心を刺激します

この記事では、

1、物の値段の決まり方~需要と供給~
2、インフレーションとデフレーションの解説
3、子どもに伝えるときの具体例

を解説してきました。

技術の発達により今まで以上に目まぐるしく状況が変わる社会を生き抜くためには、好奇心を持って情報を観察・収集・比較するという思考力は大きな武器となります。

お金の仕組みは、この思考力を育むためのうってつけの教材となります。

是非この記事を参考にして、家族のコミュニケーションの中でお金の仕組みに触れて、子どもの好奇心を刺激してあげてくださいね。


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