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どこもかしこも電子マネー

今やすっかり日常生活に定着した感のある電子マネー。キャッシュレス決済から学ぶお金の使い方でも書きましたが、今は大人に限らず、小学生でも持ち歩く子どもが増えています。金融広報中央委員会が2015年に行った調査によると、当時で小学生の約3人に1人が電子マネーを利用しているようです。

最近では、旅客サービス以外にも、コンビニや自動販売機など、電子マネーを使える場所が増えています。このため、例えば、夕方から始まる塾や習い事までの間の軽食代にと、ある程度の金額をチャージして子どもに持たせている家庭も多いようですが、電子マネーは、大人が使う場合でもルーズな使い方になりがちです。子どもに電子マネーを使わせる場合、親はどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

「見えないお金」の特質をつかむ

電子マネーを使った支払いはお店の端末にカードをかざすだけ。「ピッ」とワンタッチで決済されてしまいます。私たちが子どものころに経験したように、自分で財布からお金を取り出して小銭を数えたり、受け取ったおつりが間違っていないか確認する必要もありません。その一方で、財布の中身を数えるのと同じような感覚でいつでもどこでも残高を確認できるわけでもありません。電子マネーが「見えないお金」といわれるゆえんです。子どもからすると、買い物をすれば、その分お金が減っていくという実感を持つことはなかなか難しいかもしれません。

また、現金であれば親から子どもに必要なときに必要な金額のみを渡すことができますが、プリペイド型の電子マネーの場合、そういう訳にもいきません。ある程度まとめてチャージ(入金)しなければ面倒ですし、チャージの単位(500円~1,000円)との関係で、結果的に必要な額よりも多めの金額を渡すことも避けられません。

この「プラスα」で渡した部分を、親としては必要なときには使ってもよいという予備的なお金として考えてしまうので、管理は曖昧になってしまいがちです。「電子マネー=お金」という実感が希薄な子どもが、この「プラスα」を使ってお菓子を買ってしまったり、友達にジュースをおごってしまったり・・・ということも起きかねません。

しかし、だからといって、電子マネーを持たせるのは一切止めようとか、もう少し大きくなってからにしようと考えるのもやや行き過ぎという気もします。「見えないお金」を使う時代に生きる子どもたちには、その特質をつかんだうえで、上手に使う習慣を身につけさせることが大切です。もちろん、それには親の関与が不可欠です。

定期的に履歴チェック

これまでみてきた電子マネーの特質を踏まえると、子どもに電子マネーを持たせる場合に必要なことは、まず、「電子マネー=お金」だとしっかり理解させること。そのためには、電子マネーの仕組みを親子で一緒に学んでみるとよいでしょう(図表)。

そのうえで、電子マネーを使う際のルールを親子で話し合って決めておくことです。例えば、

・あらかじめ決めた目的以外には使わない
・1回あたりの限度額、月々の限度額を決めておく

と言った基本的なものや、

・勝手に買い物をして残金が足りなくなったら翌月分から差し引く

など、ルールを守らなかった場合についても、あらかじめ取り決めておきたいものです。そして、残高の確認が難しい電子マネーだからこそ、お金を管理するという習慣を身につけさせることにも気を配るべきです。この機会に、子どもにおこづかい帳のような形で使用記録をつけさせてはいかがでしょうか。(キャッシュレス決済から学ぶお金の使い方

これとともに重要なことは、親が使用履歴を確認すること。最低でも月1回、できればもう少し高い頻度で定期的に確認しましょう。使用履歴は、インターネットでカードのID番号などを入力することで確認できるほか、交通系の電子マネーの場合には、券売機で履歴を印字することもできます。子どもに印字して持って帰らせて、子どもがつけた使用記録と照らし合わせながら、一緒に確認するのも良いでしょう。

まとめ

少数とは思われますが、おこづかいを電子マネーの形で渡そうと考えるご家庭もあるかもしれません。この場合も、現金とは違って、残高を物理的に確認できないからこそ、おこづかい帳を作成させることが大切です。

そして、何よりおこづかいを与えることの目的の一つは、お金に関する失敗から学ばせること。子どもがお金について「失敗した」と感じ取れるような運用(本当に欲しいものを買うときにお金が無いなど)が大事です。(家庭でできるお金の教育「おこづかい」

そうした観点からは、仮に電子マネーでおこづかいを与えるとしても、オートチャージの利用や使い方を確認しないままのチャージには慎重であってほしいものです。

*本記事は、「知るぽると くらし塾 きんゆう塾」より加筆修正して転載しています。


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