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MY SCHOOLが重視する『生きる力』とは?(1/3)

誰だって子育ての初心者

子育てを始めてみると、両親や祖父母に似ている部分に気づいて嬉しくなる反面、
自分たちを超えてほしい・自分たちよりもっと幸せになってほしい、と
子どもの将来が幸せであるよう無意識に願ってしまうものです。

日々、ネットやSNSで著名人の子育て方法や教育方針を見聞きしたりして、
「我が家の教育法はこれでいいのだろうか」と不安に思う親御さんも多くいらっしゃるかもしれません。
教育学部を出たり教育や保育について勉強した人でない限り、
日本の義務教育では子育てについて学ぶ機会はほとんど無いと言っていいでしょう。
私たち親は、子を持って初めて「親1年生」としてデビューするようなものです。
知らないことばかりでも当然ですよね。
今回は、子育てするにあたり知っておきたい「認知能力と非認知能力」について
入門編として簡単にお話ししたいと思います。
どちらも私たちMY SCHOOLが大切にしている「生きる力」に欠かせないものです。

(育児中でお忙しい皆さんが読みやすいよう、今回のテーマは1本を短くし3回に分けてお送りします)

生きる力とは、認知能力と非認知能力の掛け算

認知能力と非認知能力ってなに?

これまで、いわゆる「神童」と呼ばれるような子どもたちについて語られるとき、
「IQいくつの天才児」とか「飛び級して○歳で大学進学」といったように
数字で表すことができる「IQ」や「学力」「偏差値」などが指標にされてきていますよね。
このIQや学力のような、ある基準を持って測定できる能力は
「認知能力」や「認知的なスキル」「認知特性」などと呼ばれています。

具体的には、

  • 文章を読んで理解する
  • 計算ができる
  • 正確に記憶できる 

など、いわゆる「読み書きそろばん」と表現される学力などがこれに当たります。
英語ではcognitive skills(認知的な能力)という言葉が使われます。

それに対し、数字では測定が難しいものの、
社会的に成功している人物達に共通する「目に見えない人間力のようなもの」があるのではないか?
と心理学者たちの研究により提唱されたのが「非認知能力」です。
1960年代頃から芽吹いた欧米での研究を皮切りに、
現在では、非認知能力とされる数多くの能力に関し世界中で研究が進められています。

例えば、

  • 発想力
  • 想像力
  • 予測力
  • 諦めずにやり抜く力
  • 感情コントロール力
  • 計画性と遂行力 など

この他にも様々な能力があるとされ、その定義や測定方法の是非について様々な研究がなされています。
認知能力『ではない(それ以外の)』能力として、英語ではnon-cognitive skills(『非』認知能力)という言葉が作られたのです。

以上、「認知能力」と「非認知能力」という言葉を初めて知った方にもご理解頂けるようざっくりとお話ししてきました。
簡単に言ってしまえば「子どもの成長に必要なのは机の上のお勉強で得られるものだけではない」という、言われてみれば当たり前だなと思えることですよね。
とはいえ、まったく勉強しなくていいという訳ではないのです。

このように一例として挙げるだけでも、たくさんの認知能力と非認知能力があるとされています。
それぞれに相関関係があり、双方が高め合う事で人間的な「生きる力」が伸びるのです。
次回はこの「認知能力」と「非認知能力」は両方とも重要なのだというお話を更にしていきたいと思います。更新をお待ち下さい。

(主な参考文献)
「臨床心理学」丹野義彦・石垣琢磨・毛利伊吹・佐々木淳・杉山明子/有斐閣
「非認知能力 概念・測定と教育の可能性」小塩真司編著/北大路書房
「いちばんよくわかる図解臨床心理学」加賀谷崇文/成美堂出版
「臨床発達心理学の基礎」山崎晃・藤崎春代 編著/ミネルヴァ書房
「やりぬく力 GRIT」Angela Lee Duckworth/ダイヤモンド社
「子どもの自尊感情と家族」汐見稔幸/金子書房
「天才は学校で育たない」汐見稔幸/ポプラ新書
「子どもの宇宙」河合隼雄/岩波新書
「モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す」藤崎達弘/三笠書房
「ブリタニカ国際大百科事典」

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