はじめに
子どもたちは日々の生活の中でお金に対しての考え方を吸収し、成長していきます。そんな日々の生活の中で小学生のある男の子からいただいた疑問にお答えしたいと思います。
「同じ商品で安いところがあるのになんで高いところで買う人がいるの?」
これはある男の子の友達が小さな商店でお菓子を買っていたけれど、そのお菓子はスーパーより高かったという素朴な疑問からはじまりました。
すごく面白い質問です。普段私たち大人は何気なく買い物をしているので価格差に対してそれほど大きな疑問を抱くことはありません。男の子にとってはそのお菓子がもっと安い値段で売られているお店があるのを知っていたので、友達がなぜ高いお店でお菓子を買ったのかがわからなかったようです。
商品の価格差を生む2つの差
そもそも商品の価格差は一体どこから生まれるのでしょう?
大きく分けると2つあります。
・お店がメーカーから仕入れる値段(仕入れ価格)の差
・お店で商品を売る時につける売る値段(売値)の差
これらが考えられます。
ではこの価格差について具体的な例で考えてみましょう。
具体例1
お菓子を販売する会社(メーカー)が原価30円のお菓子を作りました。メーカーは50〜70円で売りたいと考えています。A商店は100個買ってくれて、B商店は1000個買ってくれます。メーカーは買ってくれる量が少ないA商店には70円、買ってくれる量が多いB商店には50円で販売することにしました。そしてA商店は120円で、B商店は100円で商品を売る(販売価格)ことにしました。
このA商店とB商店の仕入れ価格の差がお店で販売する際の20円という価格差を生みました。
具体例2
お菓子を販売する会社(メーカー)が原価30円のお菓子を作りました。メーカーは50円で売りたいと考えています。A商店、B商店は50円で商品を仕入れました。そしてA商店は100円で、B商店は80円で商品を売る(販売価格)ことにしました。
このA商店とB商店のお店で商品を売る時につける売る値段(売値)の差が20円という価格差を生みました。
価格差に対する付加価値
通常近くにお店があったり、ネットで比較して購入するのであれば価格が高いA商店ではなく迷わずB商店で買うと思います。
しかしお店がネット販売はしていなかったり、すごく遠くの場所にあったり、すぐに売り切れする商品だったとしたら少しくらいの価格差であれば多くの人は価格以上の価値(付加価値)を感じA商店で購入します。
またB商店よりもA商店の方がよく利用していて、好きな店員さんがいるとか、お店の雰囲気が好きなどとても気に入っている場合もお気に入りのお店で買うという価格以上の価値(付加価値)が発生します。
・ネット販売していないから
・お店が遠いから
・すぐに売り切れてしまう商品だから
・お店が好きだから
だからB商店ではなくA商店で買うという動機になるのではないでしょうか?今回の友達の場合は小さな商店がお気に入りの場所だったようで、「大好きな商店で買う」という付加価値をお金を払って買ったのです。
消費について例外もある!?
非常に面白いアンケートがありました。博報堂生活総合研究所が【消費について】のアンケートを行いました。
そこでは消費行動についての調査結果が載っていましたが私が1番注目したのはこちらです。
『値段が高くても気に入っていれば買ってしまう』
なんとこれには45.2%もの人が値段が高くても買ってしまうと回答したのです。
男女差、地域差はほとんどなかったのですが、年代別で見てみると20代は50.0%とさらに高い結果となっていました。
他にも「衝動買いをよくする」人が26.6%、「いつも予定より多く買い物をしていまう」人が24.1%などとの回答もありました。
もし正しいお金の知識を身につけていたらアンケートの回答はどう変化するでしょうか?きっと衝動買いはしないでしょうし、予定より多く買い物をしてしまうことはないでしょう。そして値段が高くても気に入っていれば買ってしまうというのも、〈本当に正しい消費行動とは?〉というお金に対する知識があればこのパーセントも変化するはずです。
参考URL : https://seikatsusoken.jp/teiten/answer/902.html
まとめ
いかがでしたか?今回は小学生の男の子の素朴な疑問に答えてみました。
お金の知識は日々の『これってなんでなんだろう?』というちょっとした疑問からそれを身近な両親に聞いて、解決して身につけていくことができます。
ただパパもママもお金のプロではなく悩むこともたくさんあります。そのためにはお子さんと一緒に学んでいく場が必要と考えています。
MY SCHOOLでは
「欲しいものを手に入れるためにはどうすれば良いか」
「そもそもお金とは」
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